ジャッキに使用される作動油の種類

機械式フロアジャッキ用の作動油を選択するときは、主に次の要素を考慮します。
     1. 適切な粘度、優れた粘度特性 作動油を選択する際に最初に考慮すべき要素は粘度です。同じ作動圧力下では、粘度が高すぎて油圧部品の移動抵抗が加わり、温度が上昇することで油圧ポンプの自吸能力が低下し、パイプラインの圧力損失や動力損失が増加する可能性がある粘度が低すぎると油圧ポンプの体積損失が加わり、部品の漏れが増加したり、摺動部の油膜が薄くなり支持力が低下する場合があります。
     2.優れた潤滑性（耐摩耗性） 油圧システムには多くの可動部品があり、相対移動面の摩耗を防ぐために潤滑が必要です。特に高圧システムでは、作動油の耐摩耗性の要件がはるかに高くなります。
     3. 優れた抗酸化性 作動油も使用する過程で酸化していきます。作動油が酸化すると、酸により金属が腐食し、スラッジの堆積物がフィルターや小さな隙間を塞いで油圧システムが正常に動作しなくなるため、優れた耐酸化性が必要です。
     4. 優れた耐せん断安定性作動油がポンプ、バルブ節約口およびギャップを通過すると、激しいせん断作用が発生し、増粘剤などの油中の高分子ポリマーの一部が分子分解して小さな分子になり、粘度が低下します。ある程度油分が減ると使用できなくなりますので、優れた耐せん断性能が必要となります。
5.優れた防錆・防食性
作動油を使用する過程では、水や空気、酸化後に発生する酸性物質との接触が避けられず、金属が錆びたり腐食し、油圧システムの正常な動作に影響を及ぼします。
     6. 優れた抗乳化性、加水分解安定性
作動中の作動油は、油圧ポンプやその他のコンポーネントの下で水と凝縮水を混合するさまざまな方法から発生します。
     7. 耐泡性、耐エア抜け性に優れています。
油圧タンク内では、オイル循環中にオイルに気泡が混入するため、システムの圧力が低下し、潤滑状態が悪くなるだけでなく、異音、振動、気泡が発生するオイルの面積も増加します。空気に触れると油の酸化が促進されるため、作動油には耐気泡性と耐エア抜け性に優れた性能が求められます。
     8. シーリング材の癖
油圧機械式ジャッキでは、作動油とシール材の癖が良くないため、シール材が膨張、軟化、または硬化してシール機能が失われるため、作動油とシール材は相互に使用できます。